特別展と公演
阿波人形浄瑠璃の世界「丹生谷の人形浄瑠璃」
日本で最も多くの人形浄瑠璃の人形座が活躍する徳島。
阿波十郎兵衛屋敷では、「阿波人形浄瑠璃の世界」シリーズと題し、ある人形座に焦点を当て、個性が光る特別公演や、座が所有する貴重な人形や道具、また活動の拠点とする地域の豊かさとあわせて紹介した特別展を毎年開催しています。
第5弾となる今回は「丹生谷の人形浄瑠璃」。
徳島市から車で約2時間。山と清流に囲まれた那賀町は、那賀川の上・中流域に位置する県内屈指の林業地帯で「丹生谷」と称されます。柚子や阿波晩茶など、豊かな山の幸に恵まれ、神社の境内に作られた人形浄瑠璃用の農村舞台が日本で一番多く残る地域です。明治40年頃から歴史がある「木沢芸能振興会」、平成21年に那賀町内の青年団が中心となり結成された「丹生谷清流座」が活動しています。今もなお、那賀町の6箇所の農村舞台では、神社の春秋祭りの日に、五穀豊穣・天下泰平を願う「三番叟」を神社に奉納し、おめでたい「えびす舞」など様々な人形浄瑠璃の公演が行われ、並んだ露店の美味しい物を食べながら、集まった人々は1日を楽しみます。
特別展では、えびすの木偶(初代天狗久作)や、農村舞台へお芝居を見に行く際に使われていたお弁当箱「家重」、相生晩茶の茶桶など人形浄瑠璃と関わる那賀町の暮らしの数々をご覧いただくとともに、最終日(11月15日)には特別公演として、木沢芸能振興会、丹生谷清流座による人形浄瑠璃が上演されます。また、期間中は丹生谷の物産販売も行います。
今年は新型コロナウイルスの影響に伴い、県内各地の農村舞台公演が中止となっています。この機会に、阿波十郎兵衛屋敷で昔ながらの農村舞台の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか?
阿波人形浄瑠璃の世界
「丹生谷の人形浄瑠璃」
■展示期間/
2020年10月24日(土)〜11月15日(日)9:30〜17:00
★期間中、相生晩茶、旭若松(那賀酒造)、
柚子製品など丹生谷の物産販売も行います。
■特別公演/
11月15日(日)13:30〜15:00
(内容)
13:30「寿二人三番叟」
人形/丹生谷清流座
14:00「傾城阿波の鳴門順礼歌の段」
太夫/竹内雅代、三味線/鶴澤友輔
人形/丹生谷清流座
14:40「えびす舞」
人形/木沢芸能振興会
■入場料/
一般410円、高・大学生310円、小・中学生200円
■会場/
徳島県立阿波十郎兵衛屋敷
■問い合わせ■
徳島県立阿波十郎兵衛屋敷
電話088-665-2202